賃貸物件において、これから同棲を開始するため、物件探しをされている方もいると思います。気に入った物件が見つかり、いざ入居手続きを開始しようと思った時、「入居審査が厳しいのでは?」と不安に感じる方もいるはずです。
賃貸物件において「同棲」と「婚約・新婚」は、同じような感じに見えても、実は全く別のとらえ方をしてしまいます。婚約や結婚は「法的に一つの家族になる」ことを意味していますので、万が一何かあった場合でも、責任持って対応してくれるという部分において、賃貸オーナーさんも、安心して貸すことができます。
一方、同棲は「現在お付き合いをしている」場合であり、中には「将来に向けて同棲を開始する方」もいるとは思いますが、「ケンカなどをしてしまって、どちらかが部屋から出て言った場合、家賃をしっかり支払ってもらえるのか」が、オーナーさんにとっては、非常に悩んでしまいます。
今回Yahoo!不動産の質問一覧に、同棲に関する投稿がありましたので、投稿を抜粋させていただき、この内容で入居審査が通りやすくなるかどうかについて、解説させていただきます。
投稿内容(一部要約させてもらいます)
・今年3~4月に同棲を開始しようと思っている
・契約名義:男性側、手取り約18万円、ただし4月から転職予定、現在県外にいる
・女性側:勤続3年半、手取り約18万円、過去借金あり、現在弁護士経由で返済中
・希望家賃:9万円以下で検討
・悩み:2人でも賃貸審査に通るかどうか?
目 次
1.賃貸契約の流れについて
賃貸物件の契約の流れに関して、簡単に説明すると…
①物件を紹介してくれた仲介会社において、所定の入居申込書に必要事項を記入する
②入居審査開始(家賃保証会社/管理会社、オーナー審査)
③入居審査結果を伝え、審査通過後、契約に必要な書類を用意
④仲介会社が指定した口座に、初期費用を支払う
⑤重要事項説明を行った上で、契約成立→お部屋のカギを渡し、正式に終了。
数年前から「オンラインにおける重要事項説明」等が解禁となったため、契約手続きをするために、必ずしも仲介会社を訪問することはなくなりましたが、ただ入居申込などに関しては、仲介会社に訪問しなければなりません。
また、一般的に「スムーズに言った場合」において、賃貸借契約成立までにかかる時間は、およそ2週間と言われています。もしお急ぎの場合でしたら、その旨を事前に担当者に伝えていただければ、契約までにかかる日数を短縮することができます。
2.入居審査ではここを見る!
(1)家賃支払い能力があるのか?
物件を募集する側の「管理会社」「オーナーさん」は、お客様が入居したいと思っていたとしても、家賃支払い能力がない方には、お部屋を貸すことは「まずありえない」事なので、契約前に「家賃支払い能力があるのか」を確認させてもらいます。
近年では、多くの物件で「家賃保証会社に加入する」ことを契約条件としていることから、お客様が入居申込をされると、すぐに保証会社に入居審査をしてもらうようにお願いすることになります。
保証会社では、契約者本人さんの「手取り収入」で、家賃支払い能力があるのか、また過去に家賃滞納やクレジットカード滞納などがなかったかどうかを確認します。
収入的に家賃支払い能力と、滞納歴がなければ、保証会社審査は「早ければ1日」で終わるので、審査通過後は管理会社+オーナーさん審査を行います。
(2)実は見学時からすでに審査されている?
物件を管理する管理会社では、入居された方が「問題行動を起こすような人」であれば、他の入居者様にも迷惑をかけることになるので、もしそのような雰囲気を醸し出している方がいれば、その時点で入居許可を出すことはありません。
ただもしそのような人がいたと仮定した場合、どこで判断を下しているのかというと、実は見学時または入居申込をしている時。仲介担当者は「何気ない会話」をしていますが、実はお客様の服装や言動、態度などを総合的に見て、問題あるなしに関わらず、管理担当者に報告しています。
実際、家賃支払い能力があるのに、人物査定において「マイナス」となってしまい、入居審査に落ちる方も、たまにいます。
3.投稿内容で厳しい部分とは?
(1)契約者本人と一緒に入居申込ができないと、厳しいかもしれない
仲介会社では、同居される方全員と一度しっかりと合いたいと考えています。
当然、都合によって「入居申込時」にこれない方もいるとは思いますが、ただ仲介会社では「契約者本人」と同居される方が「どのような方」なのか、しっかりと把握しなければ、入居させてもいいか、判断することができません。
入居申込時などにおいて、同居される方全員が、仲介会社に訪問することができないと、仲介担当者は「合いたくない特別な理由があるのでは?」と考えてしまうため、入居審査に不利になってしまいます。
(2)転職がいつになるのか?
今回の投稿では、4月頃に転職されるとのことですが、入居申込時が「3月頃」であれば、現在勤務している会社の収入や勤続年数などを総合的に判断して、入居可否を判断しますので、もし可能であれば3月にご契約が完了できれば、入居審査的に不利になることはないと思われます。
では、転職後では「入居ができないのか?」というと、そういうことではありません。
勤続年数が1年未満になってしまうことは、不利になってしまうものの、収入的に家賃支払い能力があれば、保証会社審査は通るかもしれません。ただ管理会社審査において、転勤による勤続年数が1年未満というのは、マイナス査定となってしまいますが、入居が完全にできないというわけではありません。
(3)入居先家賃が一番心配
今回の相談者様は、家賃9万円以下の物件を探しているとのこと。
ただ契約者となる男性側の「現在手取り収入が、約18万円」となると、少なくとも「家賃9万円台」のお部屋は「借りることが不可能」となります。
保証会社審査が通るためには、家賃が手取り収入の3割以下になっていることが「必須条件」となっているため、今回のケースでは、おおよそ家賃6万円台のお部屋でないと、少なくとも保証会社審査で、落ちてしまう可能性が高くなってしまいます。
(4)入居審査は、契約者のみ
入居審査は、あくまでも契約者本人のみが対象となり、同居される方は「入居審査の対象外」となります。質問者様は「過去に借金があり現在も返済中」とのことですが、借金と言っても「滞納」でなければ、信用情報機関に掲載されないので、仮に質問者様が契約者となっても、借金があるだけで、入居審査が通らないということではありません。
契約者ご本人が、家賃支払い能力があり、人物的にも大丈夫であれば、まず入居ができないということにはなりません。
4.まとめ
物件を借りようと思った時、過去に「滞納歴」があったり「収入的に部屋を借りることが難しい」と思い、ついウソ情報を仲介会社に伝える方がいます。
ただ、仲介会社においては「保証会社審査」及び「契約者ご本人の勤務先に、在籍確認」を行うので、ウソをついても「すぐにバレて」しまうのは時間の問題。もしウソ情報を伝えてしまうと、仲介担当者は「入居させるべきではない」と判断し、その旨を管理担当者に伝え、最終的にはオーナーさん判断によりますが、担当者レベルで難しいと判断されたものに対して、オーナーさんが入居許可を出すことは「稀」であるため、入居ができなくなってしまう可能性が大です。
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