賃貸のお部屋探しをする時には、不動産仲介会社にお願いして、物件紹介をしてもらうことになります。お部屋が見つかった場合には、紹介してくれた仲介会社において、賃貸借契約書を作成してもらうことになりますが、この際仲介手数料が発生し、大多数の物件では「借主となるお客様」が負担することになります。
一般的な物件における仲介手数料の相場は、家賃1か月分+税金となっていることから、初期費用を抑えたいと考えている方においては、非常に頭が痛いところ。
もし仲介手数料を抑えたいと思った時、交渉をすれば「仲介会社が対応」してもらえるものであるのか、また対応してもらえない場合においては、代替案などがあるのかについて、お伝えさせていただきます。
目 次
1.仲介会社と仲介手数料
賃貸物件に入居する時、物件を紹介してくれた仲介会社に対して、初期費用を支払わなければなりません。
仲介手数料は、初期費用の中に含まれているのですが、実は仲介会社が「成約に伴う報酬」としてもらえるものは、仲介手数料のみとなり、さらに法律によって「いただける報酬料には上限」があり、1件につき最高でも「家賃1か月分+税金」のみと定まっています。
契約成立によって得らえる報酬が、仲介手数料のみとなるため、仲介会社にとっては、1件でも多くの契約をとることが「求められている」と言っても過言ではありません。
2.交渉しても、まず断られます
仲介会社にとっては、契約本数を伸ばすことが求められていることから、もしお部屋探しをされている方が「仲介手数料を値下げしてくれたら、契約する」と交渉してきても「丁重に断られる」のが殆どと言っても過言ではありません。
またごく一部のお客様は、そもそも仲介手数料は、法律によって「借主と貸主双方が負担するもの」であることから、仲介手数料が家賃1か月分と指定されていても、「実際に支払う金額は、半値の家賃0.55か月分」といった交渉をされる方がいます。
ただ、仲介会社では「このような提案をしてくる場合」であっても、まずは難しいといった回答をしてくるのが殆どであり、もし強硬にご自身の主張を曲げない場合においては、「入居をお断り」する可能性が出てくるので、他の仲介会社でお部屋探しをするか(ただし他の仲介会社でも、同様の対応をされる可能性が高くなりますが…)仲介手数料が無料もしくは、0.55か月分の物件を探すしか方法はありません。
3.一部例外があるかも?
ただし、一部の物件においては「例外的」に仲介手数料が無料になるところもあります。
大手管理会社においては、同じ管理会社物件における「賃貸住替え」を行った場合、本来ならば発生する仲介手数料が「無料」もしくは「半額」となるところもあります。
これはあくまで住み替え特典という形になるので、もし今後転勤などによって「住み替え」をされる場合においては、管理会社を変えない選択肢をとるだけで、初期費用を抑えることが可能となります。
4.代替策とは?
仲介手数料の交渉は、基本的に難しいとわかっていたとしても、何とかならないものかと考えるのが、人間というものです。仲介手数料の交渉は難しいのですが、実は代替策はあります。
これは、築浅物件では難しいのですが、築年数が経過している物件というのは、空室を一日でも早く埋めたいと考えているオーナーさんが多いため、交渉次第では「フリーレント」をつけてくれる可能性が高くなります。
フリーレントとは、一定期間家賃が無料になるもので、フリーレントがついていると、初期費用の中に含まれている「前家賃」の家賃部分と相殺することができるため、事実上仲介手数料を無料にすることができます。
なお、フリーレントがついている物件では「違約金」が設定されているので、短期間で退去してしまうと、退去時に「管理会社が指定した金額」を支払わなければなりませんので、その点は注意が必要です。
5.まとめ
賃貸の仲介手数料が無料となれば、初期費用を節約することができるので、お部屋探しをされている方には、歓迎すべきことであることは間違いありません。
ただ、仲介会社にとって「仲介手数料が入らない」と、会社の維持そのものができなくなってしまうことから、ごく一部の物件以外では「仲介手数料は満額」設定にしています。
もし仲介手数料を節約したいのであれば、フリーレントをつけてもらえないか交渉されることをおススメしますが、ただ築年数が10年以下の物件、またオーナーさんの理解が得られない場合は、断られる可能性がありますので、もし断られたら「必要経費」という考えで支払ったほうがいいのかもしれません。
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