2021年7月29日読了時間: 3分

自費購入したエアコンを退去時、買い取ってくれるの？

更新日：9月22日

賃貸物件は原則としてエアコンは1台設置されていますが、１LDK以上の賃貸物件では物件によってエアコン対応に差が出ています。

近年施工された新築物件では洋室にも標準装備されていることがありますが、築年数が経過している物件ではLDK以外は設置されていないことが多いです。

もし洋室にエアコンが設置されていない場合は、入居者様の方で対応することになります。

入居者様の方でエアコンを用意する場合、オーナーさんに事前相談し許可を貰えばエアコン設置が可能で退去時エアコン撤去しなければなりませんが、エアコン設置跡の原状回復はオーナーさんが負担します。

ただ入居者様の中には新居先にエアコンがすでに用意されていると、退去時エアコンを置いていきたいと考えている方は多いのではないでしょうか？

オーナーさんに自費購入したエアコンを買い取ってもらえれば退去費用を抑えることができるので一石二鳥となりますが、オーナーさんに相談すればエアコンを買い取ってもらうことはできるのでしょうか？

結論から先に申し上げますとオーナーさんの許可が出れば自費購入エアコンを置いていくことはできますが、エアコンは「残置物」扱いになり所有権を放棄したものとみなされるため、オーナーさんが買い取ることはできません。

なぜ自費購入したエアコンをオーナーさんが買い取ってくれないのでしょうか？理由を解説します。

実は入居者様が購入したエアコンは本来オーナーさんに相談すれば、退去時買い取ってくれることができます。このことは借地借家法にしっかりと記載されています。

借地借家法　第33条　建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了する時に、建物の賃貸人に対して、その造作を時価で買い取ることを請求することができる。建物の賃貸人から買い受けた造作についても、同様とする。

ただ一般的な賃貸借契約書には「造作物などを貸主に対し買取を請求することができない」とあり、契約時に署名捺印しているため、入居者様が退去時に自費エアコンを買い取り請求することはできないことになっています。

自費購入エアコンはオーナーさんの許可が出れば無償で置いていくことはできるものの、オーナーさんが拒否すれば退去時撤去しなければなりません。もしエアコンが不要になった場合はリサイクルショップに連絡すると買い取ってくれますので、相談されることをおススメします。