近年、賃貸物件に入居する場合「家賃保証会社」に加入することを必須としている物件や管理会社が非常に増えてきています。
家賃保証会社に加入することになると、契約時に「初回保証料」として家賃50~100%(物件によって異なります)1年に1回更新料(1~2万円程度)を支払わなければならず、これらは全て「掛け捨て」であることから、お客様にとっては「捨てるお金」みたいに感じてしまいます。
このようなことから、お客様の中には
・家賃保証会社には入りたくはない
・保証料を何とかしてほしい
といった考えが生まれてくるのは、ある意味においては不思議なことではありません。
ネット上においては、家賃保証会社に保証料を支払わなくても済む方法などといった情報が挙がっていますが、ではネットに記載されていることを実際に実践した場合、本当に成功するのでしょうか?
ネット上で挙げられている情報として…
1)連帯保証人をつける
2)初回保証料をオーナー負担にしてもらう
3)家賃1年分を先に支払う
がありますが、これらについて当物件を管理している管理会社に相談したところ、下記のような回答をもらいました。
1)連帯保証人をつける場合
家賃保証会社を利用する前までは、入居時に「連帯保証人」を必ずつけることが入居必須条件でした。
ただライフスタイルの変化(実家と疎遠)、また連帯保証人となる方がご高齢になってしまうと、連帯保証人としての役割(家賃滞納した場合、滞納家賃を回収することが難しくなる)を担うことができにくくなってしまうことから、近年では連帯保証人に代わる「家賃保証会社」を利用する物件が増えてきています。(家賃保証会社を利用すると、万が一滞納した場合、一時的に家賃を立て替えてくれるので、管理会社としては督促業務をしなくても済むという利点があることから、加入必須としているとのことです)
大手管理会社が管理している物件ではもちろんですが、町の不動産屋さんが管理している物件においても、近年では家賃保証会社を利用し、「連帯保証人不要」としていることから『連帯保証人をつけるから家賃保証会社の利用は遠慮したい』とお願いしても『NO』と言われてしまい、あまりにもしつこい場合『入居審査で落とされる』確率が非常に高くなります。
2)初回保証料をオーナー負担にしてもらう
管理会社からの報告によると「初回保証料をオーナー負担にしてもらえないか?」といった相談を受けることがごくまれにあるとのことですが、この様なことを提案してくるということは「入居後様々な問題に対して無理難題を要求してくるのでは?」と管理会社は判断をしてしまい、入居許可を出しづらくなるとのこと。
保証料を支払いたくはないのであれば、家賃保証会社利用をしていない物件を探した方がベスト。しかし現在では通常の連帯保証人だけでOKという物件は、オーナーさんが自主管理している物件以外ではまずありえないので、物件数は限られてしまいます。
3)家賃1年分を先に支払う
これはある意味において「資金」がなければ難しいのですが、家賃1年間分を先払いするから保証会社の利用は控えたいと相談しても、2)と同じ見解になってしまいますが、管理会社が定めたルール(多くのお客様はたとえ不都合であっても合意しているのに)を自己都合でいい方に変えてしまうということは、入居後無理難題を要求してくる可能性が高いと判断されてしまい、入居許可を出すことは難しくなります。
賃貸物件に入居する事により、お客様には「居住権」が与えられますが、居住権は法律によって強固に守られています。
万が一お客様が無理難題なことを管理会社に要求し、管理会社が「正当な管理業務を行うことができない」という判断で「賃貸借契約を解除」したいと思っても、正当な法的な理由がない以上、解約をすることは非常に難しく、もし解約をしたい場合には「裁判」で白黒をはっきりさせなければなりませんが、ただ裁判となると時間と手間(裁判費用)がかかることから、それならば入居審査の段階で「入居させることが難しい」という判断を下した方が、管理会社としても適正な管理ができることから、1)~3)のことを要求してくる方は、入居する事自体難しくなってしまいます。(ちょっとの相談ぐらいならまだ大丈夫ですが…)
今日も最後までブログを読んでいただきまして、ありがとうございます。
#家賃保証会社 #入居審査
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