賃貸物件に入居する際には、賃貸借契約書を作成し、借主=お客様/貸主=オーナーさんの双方が、契約書に記載されている内容に関しては、お互いルールを守りましょうというもので、もしこれに対して違反行為をしてしまうと、注意を受けてしまいます。
基本的に、賃貸物件にご入居されているお客様の多くは、シッカリとモラルを守った行動をして頂いているので、賃貸借契約書に違反するような行為をする方は、まずいません。
ただごく一部の方のみ、明らかなというよりか、重大な契約違反をしている方が多く、もしこのような行為を連続して繰返していた場合、管理会社はオーナーさんと協議の上「ご入居者様に退去命令」を出す可能性があり得ます。
賃貸物件に置いて、退去命令が出てしまうということは、よほどのことがない限り、まず出さないのですが、退去命令が出るケースとはどのような行為によるものなのか、またもし出た場合には、退去したほうがいいものなのかについて、お伝えしていきたいと思います。
退去命令が出るケース
①何度も注意しても「生活音を配慮」してくれない場合
賃貸物件は「ひとつの建物」に複数の部屋が隣接しているので、ある程度の生活音は、どうしても発生してしまいます。この点は、ご入居者様も「理解して生活」していますが、ただ多くの方がお休みになっている「深夜帯~明け方」に、大きな声を出していたり、またテレビやステレオの音量を上げていたり、さらに洗濯機や掃除機を使用していたりすると、お客様が思っている以上に、生活音は響いてしまい、他のお客様にご迷惑をかけてしまうことになります。
このような事態が発生した場合、管理会社としては「通知文を全世帯に配布し、注意喚起を促す」「それでも改善されない場合には、騒音を出しているであろう方に、直接注意、アドバイスを行う」ことを行いますが、ただそれでも改善されず「被害を訴える方が多くなってきた」場合には、騒音を出しているであろう方に対して「退去命令」を出すこともあります。
②家賃滞納を続けた場合
近年では、家賃保証会社を利用している物件が多くなってきたので、万が一家賃滞納した場合には、保証会社が立て替えて支払ってくれるので、滞納してしまった方は「後日保証会社に返金」すれば、滞納の履歴がなくなります。
ただ、家賃保証会社を利用されていない場合で、家賃を滞納してしてしまうと、管理会社が回収対応をしなければなりません。一般的な管理会社では、家賃滞納1か月分ならば、一時的に立替てオーナーさんに支払いますが、ただその時点ですぐにご入居者様が「滞納分を返金」しないと、家賃滞納2か月目になってくると、管理会社では「家賃立替ができなくなってしまう」ので、オーナーさんから厳重注意を受け、至急回収するように促されてしまいます。
この場合、ご入居者様が「分割でも支払う意思がある」と表明してくれない場合は、その時点において「退去命令」を出すことがあるとのこと。
保証会社に加入していない方は、契約時に「連帯保証人」をつけることになっていますが、連帯保証人の方が「支払う意思がない」場合には、これ以上の回収業務はできないため、ご入居者様に「支払ってもらう」ことになります。
③ペット不可物件なのに、ペットを飼っていた
ペット不可物件においては、一時的であったとしても「ペットを室内に入れる」ことは、契約違反となります。
ペット可物件は、それほど多くはない事から、つい出来心で「ペットを室内に入れてしまう」方がごくまれにいます。
ただ、ペットを室内に入れてしまうと「鳴き声」「ニオイ」などで、すぐにわかってしまうことから、バレてしまうのは時間の問題です。
もしペット不可物件でペットを室内に一時的に入れていたことが分かった場合には、退去命令をすぐに出します。
退去命令には法的拘束力はありません
管理会社から「退去命令」が出てしまった場合、本当に出ていかなくてはならないのか?と思っている方もいますが、退去命令が出るケースというのは、重大な賃貸借契約違反が出た場合で、管理会社から「何度も改善をお願い」したのにも関わらず、改善されなかった場合のみに出るものですが、ただ退去命令には「法的な効力」はなく、ニュアンス的には「早く自主的に退去して下さい」という意味合いが強いもの。
退去命令を無視し続け、そのまま生活してしまった場合、最悪のシナリオとしては、管理会社(オーナー)は、借主に対して「不動産明け渡し訴訟」をすることがあります。ただ裁判となると、費用が掛かることはもちろんのこと、借主貸主方法が「どのような結果になっても得することは、ひとつもない」ことから、裁判に移行するケースは「ほとんどない」と言っても過言ではありません。
ただ、重大な賃貸借違反行為は、他のお客様の迷惑にもなることから、改善が期待できない場合には、退去命令を含む厳しい態度を、管理会社では取らざるを得なくなってしまいます。
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