賃貸物件に入居中に、誤って「壁をへこませてしまった」という経験をお持ちの方はいるのではないでしょうか？
実は賃貸の壁は、構造上少しの衝撃で、凹んでしまうことは多く「家具を運んでいる最中に、誤って壁に当たってしまい凹んでしまった」「お子さんがふざけて壁にぶつかった時、凹んでしまった」など、日常生活上においても、簡単に起こりえてしまいます。
簡単に凹んでしまう原因は、壁紙の下には「石膏ボード」が貼り付けてあり、石膏ボードは強度的に弱いことから、少しの衝撃でも簡単に壊れることがあるからです。
では、もし壁紙が壊れてしまった場合、修繕費用は誰が持つのでしょうか？また自分自身で勝手に修繕しても大丈夫なのでしょうか？
①賃貸の修繕について
お客様が契約時に結ぶ「賃貸借契約」において、お客様には「原状回復義務」が発生します。
原状回復とは「退去の際、入居時と同じ状態に戻すこと」を義務化しているもので、退去の際室内を空の状態にしなければなりません。
入居期間中は、どうしても室内は劣化していきますので、壁紙やフローリングが「日焼け」してしまうことに対しては「通常使用」ということもあり、退去時に修繕費用が請求されることはありません。
ただ、壁紙が凹んでしまった場合や、壁紙に落書きをしてしまったなど、これらは明らかに通常使用で発生したものではなく、お客様が故意に発生させてしまったものであることから、この様な場合には、退去時にお客様に原状回復義務が発生し、修繕費用が発生してしまいます。
②破損個所を自分で修理するのはNG
賃貸借契約書では、修繕が必要となった場合は「オーナーが指定する業者に委託」しなければならないとあることから、もし修繕が必要となった場合、オーナーさんがお願いした業者さんにお願いすることになります。
お客様としては「修繕費用をできる限り抑えたい」という気持ちが強いことから、入居期間中に「こっそり自分達でお願いした業者さんに修繕をお願い」したり、また最近ではホームセンターなどに「修繕キッド」が発売されているので、ご自身で対応する方も中にはいますが、これらの行為は完全にNG。
今回のような「壁に穴が開いた」場合には、状況によって石膏ボードを入れなければならず、また壁紙に関しても、壊れた個所のみ張替えをするのではなく、壊れた個所一面の張替えが必要となることから、入居期間中にこっそり修繕を行ったとしても、その個所とほかの部分とでは、あきらかに「修繕を行った形跡」が残ってしまうので、たとえ修繕されたとしても、退去時には再度やり直しとなりますので、また費用が発生してしまいます。
ですので、ご自身で修繕を行う行為はやめていただき、軽度な穴程度では退去時にに申告して頂ければ結構です。
③まとめ
賃貸の壁は、頑丈そうに見えても実際は、少しの衝撃でも「簡単」に穴が開いてしまいます。もし穴が開いてしまった場合には、ご自身で対応するのではなく、管理会社に素直に事情を話されたほうがいいと思います。
なお、お客様が契約時に加入されている「家財保険」で「借家人賠償責任」に加入している場合、もしかすると家財保険で対応できることもあり得ます。詳細に関しては現在加入されている保険証書をご覧下さい。
今日も最後までブログを読んでいただきまして、ありがとうございます。
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