賃貸物件を探す時、築年数はとても気になってしまうものです。
築年数が浅い物件になればなるほど、設備が充実していることから「住みやすい」といったイメージが強くなってしまうもの。車で置き換えれば「新車」みたいなものですよね!
ただ、賃貸物件の場合「築年数」だけ物件判断をしてしまうと、入居後に大公開をしてしまう可能性が高くなります。
特に新築物件は「建物が完成する前」に満室になってしまうケースはよくあることですが、新築物件であっても「デメリット」は存在しますので、その点も踏まえてお部屋探しをされることを希望します。
目 次
1.家賃・初期費用が高額になる
新築物件における最大のデメリットといえば、やはり「家賃」「初期費用」が高額になってしまうことではないでしょうか?
新築物件に入居される方は「ある意味において覚悟」はしているものの、新築物件における初期費用の平均は、エリアによって差異はあるものの、概ね家賃5~6か月分はどうしても発生してしまいます。
また家賃設定もエリア内においては高い水準となっているので、初期費用だけでも50万円ぐらいになってしまうことから、新築物件にどうしても住みたいと思わない限り、入居する事は難しくなってしまいます。
2.内見できないまま入居の可能性
新築物件は、築1年未満で入居履歴がない物件のことを指す関係で、物件募集が開始(建物はまだ完成していません)と同時に、物件を抑えるべく「先行契約」される方が非常に多くなります。
先行契約とは、先に契約を完了させておいて、建物が完成した後に「内見」する方法ですが、内見をしないまま一気に契約してしまうと、内見をした際に「自分が思っていた部屋のイメージとは違う」「自分が所有している家具が部屋に入らない」といっても、契約キャンセルすることはできません。
どうしても入居したくない場合には、解約扱いとなりますが、契約がすでに成立している関係上、敷金と家財保険以外の費用は返金されません。
さらに、敷金を預け入れている場合で「契約書に室内クリーニング費用は退去時借主負担」と明記されていると、入居履歴あるなしに関わらず、室内クリーニング費用を引いた残金のみが返金されます。
3.無料設備なのに実は有料
近年施工された新築物件においては「インターネット」「ホームセキュリティー」が無料で利用することができますので、利便性が高い部屋であることには、間違いありません。
ただし、インターネット・ホームセキュリティーを利用するには、必ず使用料は発生していますが、その使用料は実は家賃や共益費に組み込まれている可能性が高いので、実質的には有料となります。
またインターネット無料物件においては、一つの回線を各部屋で共有していることから、お客様が滞在している時間帯が多い「夜間帯」において、一斉に動画などを視聴し始めてしまうと、場合によっては「回線が重くなる」可能性があります。
もし回線が重くなったとしても、これは「劣化」ではないことから、管理会社にクレームを言っても対応してもらえませんので注意が必要です。
4.騒音問題が発生する?
近年施工された新築物件は、遮音性がかなり改善されているものの、全ての生活音を無くすことはできません。
遮音性が高い物件の代表例としては、鉄筋コンクリート賃貸が挙げられます。
壁自体がとても厚くなっているので、一般的な賃貸と比べると、遮音性は期待できるものの、それでも他の構造賃貸と比べても「生活音問題」は普通に発生しています。
これは新築賃貸でも同じで、さらに言えば遮音性が最も高いと言われている「分譲マンション」においても、生活音問題は発生しているとのことですので、どの物件に入居したとしても、生活音がゼロになるような物件は「あり得ない」です。
5.まとめ
新築賃貸物件には、誰もが住みたいと思うはずです。
ただ、新築賃貸と言っても必ずしも「住みやすい」といった保証はありません。
例えば、室内のデザイン性に関しては、場合によっては新築よりも「リノベーション賃貸」の方が一枚上手になっている可能性があり、またインターネット無料と言っても「常に快適なインターネット環境とは言えない」ことから、例えばテレワークをされる方にとっては、かえってマイナスになってしまう可能性があります。
さらに、管理会社報告によると「新築物件に入居した方の2割弱は、ライフスタイルの変化によって、安いアパートに住替えされる」とのことですので、新築物件に入居したい場合には、ある程度計画性を持って契約するべきです。
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