賃貸物件の浴室には「窓」が設置されていない関係で、浴室内における換気は「専ら浴室換気扇」に頼らざるを得ないのが現状となっていますが、ただ賃貸物件にご入居されている方の中には、「電気代がもったいない」からという理由で、浴室換気扇を付けないでお風呂から出てしまう/もしくは浴室ドアを開けっ放しの状態にしてしまう方が、中にはいます。
浴室換気をしっかりしなければ当然「カビが生えてしまう」ことにつながり、カビを見つけた時「早めに対処」すればカビを取り除くことができますが、放置したままでいると、市販のカビ取り剤を使用しても、カビを取り除くことが難しくなるケースもあります。
もしこのような状態のまま退去した場合、どのようなことになるかというと「善管注意義務違反」に該当してしまい、清掃費用を請求させられる可能性が高くなります。
賃貸借契約書に「特約として退去時後に室内クリーニング」を行う旨の記載がある場合には、退去後に担当者が室内クリーニングを行います。
室内クリーニングとは、プロの業者さんが室内清掃を行うものですが、基本的な汚れ(ホコリ、ちょっとした油よごれなど)に関しては、掃除を行えば汚れを取り切れるので、この場合は別途費用は発生しません。
ただ浴室内において「カビが大量に発生」した場合は、通常の洗剤では落としきることができないばかりではなく、コーキングの部分の内部までカビ菌が侵入している場合が多いことから、コーキングの打ち直しをしなければならなくなります。
入居期間が長期間(6年以上)の場合で多少のカビ菌が付着している場合には、経年劣化が認められると思われますが、カビ菌が大量に発生していた場合には、たとえ長期間であったとしても、カビが発生していたことに気づいていたはず=善管注意義務に違反しているとみなされてしまい、退去費用が発生する可能性が高くなります。
特に入居期間が短い方の場合で、浴室内にカビが発生した状態のままになっていると、善管注意義務違反と認定されてしまい、退去費用が発生してしまうので注意が必要です。
浴室&洗面脱衣所内における退去費用を抑えたいのであれば・・・
*浴室換気扇は24時間つけっぱなし
*入浴後、浴室ドアはすぐに閉める
*可能であれば入浴終了後、浴室内の壁に付着した水滴を拭きとる
*洗面脱衣所に「除湿剤」等を置き、湿気対策を行う(意外によく取れます)
*定期的に浴室掃除(カビキラーなど)を行う
以上の対策をしっかり行って入れば、まずたきょ時に費用請求を受けることはありません。
また浴室換気扇は「消耗品」であることから、使用し続けていると「劣化」してきて「異常音」が鳴ることがありますが、もしこのような音が発生した場合、これは「劣化が原因」によるものなので、管理会社に連絡して頂ければ、オーナー負担で対応しますのでご安心ください。
Comments