新年度を迎える時期となる、毎年2月~3月は多くの方が賃貸部屋探しを行いますが、ただ一部の方は「転勤や就職」などによって、賃貸の住み替えをされる方もいます。
そこでどうしても気になってしまうのは、賃貸退去費用相場がどのくらいなのか?
入居時の初期費用相場は「あらかじめ決まっている部分」が多くある関係上、おおよその相場は把握しやすいのですが、退去に関しては「正直お部屋を空の状態」にしなければ、判断することは難しいので、目安となりやすい相場を提示することは、非常に難しいのが正直な所です。
1.退去精算はどのような形で行われるのか?
退去日当日、管理会社担当者とご契約者様が、空の状態になったお部屋に入って、室内確認を行います。
当然ではありますが、入居期間が長ければ長いほど、室内は劣化している可能性が高くなるので、劣化が認められている部分に関しては「原状回復」を行わなければなりません。
ただこの原状回復に関しては、賃貸借契約書にしっかりと「負担割合」が決められているので、劣化の原因が「どこにあるのか」によって、負担者が誰になるのかを決めます。
よくあるケースとしては、日焼けによって「壁紙」「床材」の一部が変色していることがあります。このような場合は「通常損耗」によって発生したものとみなされるので、原状回復費用は「貸主であるオーナーさん負担」となります。
一方、故意過失によって発生した破損や汚損に関しては、原則として「減価償却は認められず」に、借主負担となる可能性が高くなります。
・室内喫煙の影響で、壁紙に黄ばみやニオイがついてしまった場合
・ペット不可物件で、ペット一時的に室内に入れていた場合
・家具運搬時に、床材を傷つけてしまった場合
などでは、退去時精算となる可能性があります。
現在は、新型コロナウイルスの感染予防対策として、お客様立ち合いによる退去立ち合いは行っていないケースの方が多いはずであるので、退去日当日までに「契約時に支給されたカギを全て管理会社に返却」したのち、後日担当者が室内に入り退去精算資料を作成し、ご納得して頂ければ、期日までに退去費用を送金し、正式に退去手続きが完了となります。
2.退去費用の相場とは?
気になる退去費用の相場ですが、これはお客様の入居期間中における「室内の使い方」で、金額はまちまちとなっていますが、ただ多くの賃貸物件においては「退去時に室内クリーニング費用」を請求させてもらっている所が多いため、退去費用の計算式ならば、ここで発表することができます。
【退去費用の計算式】
室内クリーニング費用+お客様責任による原状回復費用分
室内クリーニング費用は、お部屋の広さによって「金額が異なっている」ので一概にいくらということはできませんが、概ね家賃1か月分程度の費用が発生すると考えるのが、妥当だと思われます。
殆どのお客様は、入居期間中において「定期的に掃除を行っている」「破損や汚損などが内容に丁寧に室内を使用している」ことから、退去費用が高額になることは「まずない」と言っても過言ではありませんので、破損や汚損が殆どなければ、退去費用が10万円を超えることは考えにくいと言ってもいいと思います。
なお、和室部屋がある賃貸にご入居されている方の場合のみ「畳の表替え代」「襖の交換代」が別途発生してしまうので、約3万円ぐらいの費用が別途発生してしまいます。
3.敷金は退去時に戻ってくるの?
そもそも敷金は、担保金みたいな性格を持っているもので、入居期間中に「家賃滞納」「夜逃げ」等がなければ、退去時に返金されるもの。
ただし、退去時には「室内クリーニング費用」が必然的に発生し、またお客様責任による故意過失があれば、その分も退去費用の中に含まれることから、敷金を預け入れていたとしても、全額返金になることはまずありえません。
(お客様責任による破損や汚損が多いと、敷金以上の費用が発生する可能性は高いです)
賃貸借契約書にも「敷金を契約時に充当していた場合においては、退去時に相殺し、残金を返金する」と明記されていることから、それならばある意味において、敷金を預け入れないほうが正解かもしれませんね。
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