賃貸物件を探される時、多くの方は「賃貸サイト」を活用されると思いますが、実は探し方によっては、同じ物件なのに「条件が違っている」ということは、よくあります。
物件を募集する際には、仲介会社が主要賃貸サイト上に、物件情報を掲載するのですが、管理会社が運営している仲介会社と、他社仲介会社が物件募集をする場合とでは、同じ物件なのに、条件が違っていることは、よくあることです。
どうせ入居するならば、少しでもオトクになれば、メリットをより感じやすくなりますが、実際にお部屋探しをされている方の多くは、この事実をあまりご存知ではありません。
そこで今日のブログは、現役オーナーがこっそり教える「上手な賃貸物件の探し方」について、お伝えしていきたいと思います。
目 次
1.仲介会社によって、条件が異なるとは?
賃貸物件に空き部屋が発生した時には、大手賃貸サイト上において、物件募集を行います。基本的に管理会社と仲介会社が同じの場合は、仲介担当者にお願いをして、賃貸サイト上に物件情報を掲載してもらいますが、ただ他社仲介会社が「その物件を募集したい」場合には、他社であっても募集することが可能となります。
ただ管理と仲介会社が同じ会社の場合と、他社仲介会社においては、家賃等の部分においては「同じ」であっても、ある部分が違う可能性が高くなります。
それは、家賃保証会社に支払う「初回保証料」です。
近年では、家賃滞納リスク軽減のために、大手管理会社物件では「保証会社」を利用している場合が多く、また他社仲介会社が独自で募集する場合でも、保証会社必須となっていますが、初回保証料に関しては、会社方針によって、設定金額が異なっている可能性が出てきます。
一般的な初回保証料は「家賃50%」代が多いのですが、中には「家賃100%」分を請求するところがあります。
家賃保証料に関する記述は、賃貸サイト上の備考欄に書かれている場合が殆どですので、もし同じ物件を複数の会社が募集している時には、備考欄をしっかり確認・比較すると、初期費用を浮かせることが可能となります。
2.騒音がしない物件などはあり得ない
賃貸物件での生活の中で、最も神経をとがらせてしまうことといえば、生活音問題。
実際、管理会社に寄せられる相談の中でも、生活音問題は「途切れたことがない」というぐらい、毎日のように相談連絡が来ます。
生活音問題と一言で言っても、様々なケースがありますが、特に多いトラブルといえば、上下階における生活音トラブル。
上階からの足音が階下の部屋に伝わってしまい、トラブルになるケースがありますが、ただ音に関しては「人によって許容範囲が異なる」ため、管理会社の担当者としても、常に頭を悩ませる問題となっています。
よく巷では「鉄筋コンクリート賃貸」は、生活音が響きにくいから、生活音が気になるならば、鉄筋コンクリート賃貸に入居したほうがいいといった、情報が流れていますが、管理会社報告によると、新築の鉄筋コンクリート賃貸であったとしても、生活音問題は普通に起こっているとのこと。
生活音問題の大多数は、モラルが守れない場合に発生していることから、入居者の質がいい物件と悪い物件とでは、同問題が発生する確率は大きな差が生じてしまいます。もし生活音問題が気になる方は「管理及び入居者の質がいい物件」に住みたいことを、担当者に伝えてもらえれば、それににあった部屋を紹介して頂けるはずです。
3.オンライン内見は避ける
コロナ禍の影響により、外出を控えたい方にとって、自宅にいながら「見学したい部屋をオンライン上で確認」することができる「オンライン内見」は、とっても便利。
ただ、オンライン内見は「画面上では室内の奥行」がわかりにくいので、実際の室内の広さに関しては、ご自身の目で確認してもらわないと、詳細までは把握することが難しくなります。
さらに物件によっては、共用廊下の通路幅が狭い/冷蔵庫置き場が限られていることもあるので、オンライン内見のみで契約し、いざ引越した時に「冷蔵庫などが搬入できない」「設置できない」といった問題に直面してしまう可能性が出てきます。
上記の問題を回避するためには、やはり実際にお部屋見学をした抱いた上で、物件契約をしてもらうのが一番ですが、もしどうしても難しい場合には、冷蔵庫置き場がどのくらいの広さなのか、また共用廊下の通路幅及び、玄関ドアの着脱は可能かどうかを、見学時に確認しておかないと、引越し当日大変なことになってしまいます。
4.予算的に厳しい場合、どうする?
見学先物件が気にいった場合で、お部屋申込をしたいと思っても、予算オーバーになってしまうと、入居後支払いがきつくなってしまうので、できる限り予算にあった部屋に入居すべきですが、もし自分が想定していた予算より「若干オーバーしている」場合、対処方法などはあるのでしょうか?
実は、1月~3月の時期は「就職や転勤」等が重なることもあるので、多くの方が入居してくることから、仲介会社にとっては「書き入れ時」となるため、交渉しても不調に終わる可能性が高くなるのですが、もしお部屋探しの時期を、繁忙期以降にしてもらえる方は、交渉次第では、オーナーさんが譲歩してくれる可能性が大。
特に築10年以上経過している物件は、おススメです。
【敷金・礼金】
築10年を超えてくると、物件の資産価値が下落してくるころなので、家賃も新築より若干抑えめとなっていますが、設備的にはまだまだ新しいので、築年数が浅い物件に住みたい方には、ぴったりの部屋。また物件によっては「敷金・礼金」が設定されているものの、繁忙期を過ぎたころは、貸し手側は「入居してほしい」という考えになっているので、「敷金礼金を無料にしてもらえれば、入居申込する」と交渉すれば、OKを出してくれる可能性は高くなります。
【フリーレント】
フリーレントとは、家賃のみ一定期間内は無料となるもので、フリーレントが設定されている物件では、初期費用の中に含まれている「前家賃」の家賃部分(共益費などは対象外)と相殺することができるので、初期費用を抑える効果が期待できます。
フリーレントは、築20年以上経過している物件には、よく設定されていますが、繁忙期を過ぎた時期においては、築10年以上の物件ならば、フリーレントが設定されていなくても、交渉次第ではOKをもらえる可能性があります。
ただし、フリーレント物件に入居する場合、違約金が設定されている可能性が極めて高いので、管理会社が指定する期日前に「退去」してしまうと、退去時に違約金として家賃1~2か月分を支払わなければなりませんので、その点は注意が必要です。
【保証会社保証料】
近年においては、契約時に「家賃保証会社に保証料」を支払うことが必須となっている物件が多くなってきています。保証料の金額は、物件ごとで違いはあるものの、おおむね家賃50~100%となっています。
もし初期費用を抑えたいと考えている方は、保証料が減額にならないか、交渉してみるのも手です。こちらも築10年以上の物件で、繁忙期をずらした時期にお部屋探しをした場合、通常は難しいと回答していたものが、OKしてくれる可能性が出てくるので、個人的にはおススメです。
5.まとめ
賃貸の部屋探しにおいて、できる限り希望条件通りで契約したいと考えているならば、仲介担当者を味方にするべきです。
大きな声では言えないのですが、賃貸担当者は「契約本数」が即、自分の成績となることから、味方になってもらうだけで、希望条件に近い内容で契約を結ぶことができます。
1月~3月の時期は、書き入れ時ということもあり、希望条件を伝えても「難しい」と言われてしまう可能性が大きくなるものの、繁忙期をずらした場合には「1件でも多く契約させたい」という心理が働くので、「入居前提」の元で交渉すると、オーナーさんに粘り強く交渉してくれることから、希望条件に近い内容にまで、話を持って言ってくれることができると思われます。
なお交渉の際「仲介手数料を安くして‼」と言ってしまうと、契約によって得られる報酬=仲介手数料が減ることになるので、かえってマイナスになりますので、要注意です。
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